Graveyard Keeperプレイしてみた感想…まったりと墓守ライフはダークな部分もあり楽しいが惜しい点が多い作品

Graveyard Keeperをある程度プレイしてゲームの特徴などについて分かってきたので、良い点やイマイチな点などについての感想を紹介していきたいと思います。

Graveyard Keeperはダークな牧場物語やStardew Valleytとも言われていて、確かにゲームの種類としては同じですが、独自の特徴もしっかり持っているゲームとなっています。

ただ発売して間もない事もあってか全体的にイマイチな点も散りばめられているのでその辺りも含めて紹介していきます。

プレイしてみた感想

Graveyard Keeperは牧場系シュミレーションゲームとなっていますが、独特なのは主に墓を管理する墓守として生活していく点は、他の同系列にはないゲームの特徴となっています。

また主人公は現代から異世界転生をした設定になっていて、しゃべるドクロやロバがファンタジー感がありつつ、時代は中世を思わせる魔女狩りが行われている世界で行きていくことになります。

そのような世界観だけでなく、墓守の仕事としてはやはり死体は切っても切れない存在でロバが運んでくる死体を処理しつつ埋葬してお金を稼ぐというのが基本的なゲームの流れとなっています。

ですがダークな牧場物語と言われるには理由があり、普通に死体の処理をするのではなく、そこから肉や皮膚、脂肪を取ることで他のアイテムに利用したり、状態の悪くなった死体は埋葬せずに川に捨てる事も可能になっているのがこのゲームがダークと言われる理由です。

このような生々しい事が出来るゲームなのでほのぼのとはいかないので、雰囲気は人を選ぶゲームではありますが、農業や釣り、採掘、時にはダンジョンに潜るなど、出来ることはたくさんあるので、ダークな雰囲気を楽しめてのんびり墓守としての生活を楽しみたいという方にはおすすめできる作品になっています。

良かったポイント

Graveyard Keeperをプレイしてみて感じた良かった点などについて紹介していきます。

時間にとらわれずに行動できる

牧場系のゲームはまったりと言われていますが、実は夜は行動できなかったり、季節に応じて適した農作物を作る必要があったり、何月何日にはイベントや誕生日があるからそれまでにあれを作らなければ…となってしまう事もあると思います。

なのでまったりと言いつつも様々な制約があり効率を求めて行動しないといけなくなってしまいがちなので、あまりまったり出来なかったりすることがあります。

ですがGraveyard Keeperでは季節という概念も日にちという概念もなく、6つの曜日が順番に回ってくるだけです。

この曜日にしか会えないというキャラはいますが、会う機会を逃したとしてもすぐにまた曜日は巡ってくるので、「まぁ次の曜日がくるまで他のことをしてればいいか」と割り切ることができます。

また行動できる時間帯にも制約はなく、真夜中でもなんの問題も無く行動でき、徹夜も昼夜逆転の生活も思いのままです。

体力のようなエネルギーの概念は存在し、クラフトなどを行う際にはエネルギーを消費しますが、無くなっても強制的に倒れるということはなくクラフトや採取ができなくなるだけで倒れて強制的にベッドに戻されるという事はありません。

あくまでもベッドで寝るという行為はエネルギーとHPを回復させるだけのものとなっています。

季節が変わることで作れるものが変わる楽しさや、イベントがある方がいいと感じる方もいると思いますが、時間に追われずまったり好きな時に好きなように動きたいという方にはこのゲームはぴったりだと思います。

行動する毎にポイントが貰える

Graveyard Keeperでは新しい要素を覚えるのはテクノロジーといわれるスキルを覚えることで新しい装置を設置できたり、今まで入手できなかったものを手に入れることができるようになります。

そのテクノロジーを覚えるには「赤ポイント」「緑ポイント」「青ポイント」の3つのポイントを必要数集めることで習得することが出来ます。

これらのポイントは石の採取や鍛冶、建築をしたら「赤ポイント」、農業や料理、植物に関する行動には「緑ポイント」、執筆や研究などを行ったら「青ポイント」などと行動の種類によって貰うことが出来るポイントが違っています。

このように何かしらの行動をするとそれに対応したポイントを獲得することが出来るので、何をするにおいても無駄にはならず単純作業になりそうなものでも「ポイントを貰えるから」と行動する意味をより与えてくれるシステムはとてもいいと思います。

やれる事が多い

これは人を選ぶ良いところですが、Graveyard Keeperでは様々な装置が絡み合っていて、1つの物をつくるのに遠回りする必要な場合があります。

例えばある物を作ろうとした場合に、以下のような手順を踏む必要があることがあります。

  • これにはクギが必要だからクギを作れる金床が必要
  • 金床をつくるにはまず鉄のインゴットが必要
  • てつ
    鉄のインゴットを作るためには鉄鉱石を錬成する炉が必要
  • 炉の作り方をテクノロジーで覚える

この様な流れになることもあり、更に言うと「鉄のインゴットにするための鉄鉱石も、炉を動かすための薪も用意しないと…」という行動も追加することが出来るので、ある程度慣れるまでは1つ新しいものを作るためにやらなくてはいけない事がたくさんあります。

これを面倒と思う方は厳しいかと思いますが、やる事が多いから忙しいと楽しめる方にとってはとても楽しめると思います。

さらに先程も紹介したような時間にとらわれない事や、行動する毎にポイントがもらえるという特徴も合わさって、やる事が多くても作業が苦にならない工夫がなされていると感じました。

ダークな部分を楽しめる

これも人によっては好みが分かれますが、牧場系のゲームでは住人とコミュニケーションを取りつつほのぼのとしたメルヘンチックな雰囲気を楽しむことが出来ますが、このゲームではそのような要素は期待してはいけません。

冒頭でも紹介したように墓守としてしての人生を送っていくので、墓守として死体を処理し、墓場の質を高く保ちながら生活していく必要があります。

死体に適切な処理を行うことで墓場をよりよい質に保つことが出来ますし、質を悪くしてしまいますが、他の部分を取り出して紙にしたりロウソクにしたり活用することも出来ます。

もちろんこれはする事はできますが、絶対にしないといけないというわけではないので、倫理観を持った立派な墓守としてプレイすることも可能です。

時間にとらわれないスローライフを送りつつ少しスパイスの効いたダークな部分を楽しみたいという方にとっては雰囲気も楽しめるゲームになっていると思います。

イマイチなポイント

Graveyard Keeperは素晴らしいゲームではあると思いますが、だからこそ残念な点も多々見えてくるので、今現在でイマイチな点などについても紹介していきます。

移動が長い

Graveyard Keeperでは自宅の近くに墓場と協会があり、少し離れた所に村などがありますが、今現在では乗り物などはないので徒歩で移動するのが基本となります。

「転移石」というアイテムでファストトラベルする事もできますが、自宅と村の酒場2つしか移動できない上に、クールダウンタイムがあるのでいつでも便利に使えるというわけではありません。

※アップデートにより「採掘場」と「灯台」ファストトラベル候補地に追加され合計4箇所に移動できるようになりました。

なので転移石が使えない時や、ファストトラベルできない地点へ移動するためには徒歩しかなく、しかもキャラの速度はそれほど早くないので移動だけするだけの時間になり、快適とは言えません。

特定の曜日にしか出会えないキャラがいる場合は、来週まで待てばいいですが、早くクエストを終わらせたい場合などには歩いて向かっていると時間が経過しいなくなってしまうという事もあります。

また木を伐採すると丸太が出現するので、それを自宅の置き場まで持って帰らなければいけませんが、一本ずつしか持てないので複数本出た場た場合は行ったり来たりしないといけないのは足の遅さと相まってストレスが溜まってしまいます。

季節などもなく、時間制限が少ないゲームなので移動速度を上げた所でゲームバランスを崩すような事は無いと思うので、もしかしたら今後のアップデートで乗り物の追加や、移動スピードの増加などの措置が取られるかもしれません。

必要素材の確認が大変

新しい装置や障害物を除去しようとした場合には素材が必要で、それを持ってくることで設置や除去を行うことが出来ますが、その必要素材の確認がとても不便です。

というのも例えば教会の地下で作りたいものがある場合に、設計台で素材を確認して自宅に取りに帰って、「あれ?いくつ必要だったけ?」と思った時にはもう一度作りたい物を作成する設計台まで戻って確認しないといけません。

先程も紹介したように移動速度は遅いので、行ったり来たりするだけでも時間がかかりますし、万が一素材を持ってくる数を間違えていたらまた自宅まで戻って…を繰り返すことになる可能性があります。

自宅と教会の距離ならまだしも、もっと遠い場所の障害物を除去しようとした場合などには本当に不便です。

道具入れも自宅の近くに置かれている物の中に入れておけばその周辺で装置を使う場合はわざわざ取り出さなくてもいいという便利な仕様になっています。

ですが教会など離れた場所になった場合、保管してある場所から取ってきて…という事になるので、アイテムはどこからでも取り出せるような仕組みになってくれればもっと快適になるのになとは感じました。

不親切な部分が多め

ゲームが始まると簡単なチュートリアルはありますが、それが終わると基本的に自由に動くことになりますが、チュートリアルが充実しているかと言えばそうでもありません。

手探りで進めていても作りたいものがあるのに素材が見つからなくて作れない場合などもあります。

例えば墓場の石材で作られた墓標などを修理するために必要な「石材修理キット」は早めにテクノロジーで覚えることは出来ますが、序盤では粘土が見つからずに作ることが出来ないと思います。

なんの説明もありませんが、実は粘土は墓場の質を「5」以上にして神官のクエストをクリアして始めて開放される要素なので、それ以前にいくら探しても見つけることは出来ません。

このようにテクノロジーは覚えれるのに作るための素材がないという事も見受けられるので、粘土が開放されないと石材修理キットのテクノロジーを覚えられないという道順を作るという工夫も欲しかったなと思います。

住人との会話は少ない

Graveyard Keeperではそれほど住人たちとの交流は少なく、クエストを受ける時には会話はありますが、それをクリアしてしまうと一切言葉を発せず取引だけ行えるような状況になります。

住人との会話などを楽しみにしている場合は素っ気なさ過ぎてがっかりしてしまうと思います。

街は未実装

ゲームを始めて神官の話や、死体を川に投げるクエストの際にジェリーの口からも出てくる「街」は当然あると思っていましたが、どうやら未実装のようです。

村よりも豪華な街という話もあったので物語を進めると行けるような雰囲気を出していまし、街の通行許可証も存在して購入することも出来るのに未実装というのはベータ版ならまだしも製品版ではお粗末というしかありません。

クリアした後の感想【若干のネタバレあり】

一通りのイベントとストーリーをクリアしたので改めて感想を書いてみようと思います。

クリア時間はゆっくり効率は決して良くないプレイをして77時間程度だったので、おそらく効率よくプレイすればもっと短い時間でクリアすることは可能でしょう。

良い部分は概ねこの記事に書いてある事と変わらず、時間や季節、日にちに追われることは一切ないので、せかせかと焦りながら動く必要は全く無い点はとても良かったです。

全体的には良作ではあると思いますが、気になる点や痒いとろこに手が届いていない点もいくつか印象に残ったのでそこについて紹介していきます。

気になった点ばかり書いてしまいますが、良作であることには代わりありませんが、よりよいアップデートを期待してしまうのは事実です。

やはり移動が苦

この記事でも紹介していますが、やはり終始移動が苦になり続けました。

特に教会でなにか作ろうとした場合レシピを暗記して、それを自宅まで取りに帰り、足りない場合は作成して余分な分は道具入れに戻して…また教会に戻ってと繰り返すだけでもなかなかの苦痛でした。

プレイ時間は70時間以上と長くボリュームがあるように感じますが、自分の中のイメージではほとんどが道具入れに物を取りにもどる為に移動しているという印象が非常に強くなってしまっています。

せっかくロバというメイン画像にもいるキャラがいるのだからある程度進んだら乗れるようになり、少し早く移動できるようになるという仕様があってもいいのになと感じました。

ストーリーはおまけ程度

一応大まかなストーリーとして主人公が現代に帰るという大筋と、主要キャラクター同士の意外な繋がりなどある程度のストーリーはありますが、それほど良く出来たストーリーというわけではありません。

「この人とこの人はこういう繋がりがあったんだ」などの驚きはありますが、作り込まれている訳ではないので、良く言えばシンプルなシナリオになっています。

ミスチャームは母親の形見の首飾りを取り返して欲しいと頼んだ後に取り戻せないとわかった直後になんの関係もない香水が欲しいと依頼してきたりと、ちょっと「?」となる場面もあります。

また街や砦など話には出てきて重要そうな場所であっても街は実装されていませんし、鳥でもイベントで少しはいるだけで、どちらも名ばかりの場所になってしまっている事も関係していると思います。

エンディングで開発者自らが街が未実装なことをネタにしていたので今後も実装されるかは未定ですが、街や砦がしっかりと実装されればよりストーリーも面白く出来ると思いますが、実装されるかは今のところ未定のようです。

最後は金策しかやる事がなくなる

Graveyard Keeperのストーリーは主要キャラクターの物語が交差されるように出来ていて、例えば神官のクエストを最後まで行おうとした場合は商人のクエストも受けとかないといけないという風になっています。

ストーリーが絡み合っていくのは良いんですが、ほとんどのストーリーで最終的に貴族の書類を持ってこいという流れになり、金12枚払って裕福な市民になる必要があります。

金12枚というのは普通にプレイしていたらまず貯まらない金額なので、最終的に全てのストーリーが貴族の書類待ちになってしまい、金策をするしかなくなってしまいます。

金策をするのは嫌ではありませんが、金策しかすることがなくなるというのは単調になってしまうので、もう少し工夫が欲しかったなと感じました。

金策に関してはこちらの記事を参考にしてみてください。

まとめ

以上がGraveyard Keeperをプレイしてみて感じた感想の紹介でした。

ゲームとしては墓守を主人公としていて、ダークな部分もあり他の牧場系のゲームとは差別化がはかられていてとてもいいと思うのですが、細かい部分が不親切であったり、街の未実装という部分が残念でなりません。

移動速度や、必要素材の確認などはアップデートで修正されていきそうな気がしているので期待していますが、街が未実装というのは発売されて間もないのですぐに追加されるというのはなさそうです。

今後のアップデートによってより良い作品に変わっていくのか、このままの変わらない評価でいくのかが大きく変わっていく作品になると思います。

ゲームとしてはとても楽しいので、アップデートでのより良い修正に期待する必要があったり、街が未実装なのを理解した上で購入するようにしてください。